今回は2ストロークエンジンのバイクでエンジンが止まってしまう原因について3つ紹介します。
2ストロークエンジンはオイルと燃料が一緒に燃焼するため、4ストロークエンジンと比較するとトラブルが増加する傾向にあります。
アイドリングが不安定になったり、アイドリング中にエンジンが止まってしまう症状は2ストバイク乗りなら、一度は経験あるとおもいます。
2ストエンジンが止まってしまう原因が分かれば対策することで、調子よくなります。
紹介する症状は2ストだけでなく4ストにも当てはまるので、アイドリングが安定しないとか、バイクのエンジンが勝手に止まってしまう方はぜひ最後までご覧ください。
2ストエンジンが止まる原因1 点火プラグが故障している
まず初めに2ストエンジンが止まる原因で一番多いのが点火プラグです。
一番重要なパーツだけど、意外と気が付かないし、誰でも簡単に交換できる部品ですね(笑)。
2ストでは点火プラグは重要な部品です。
2ストだけでなく4ストでも重要ですが、エンジンが調子悪いなと思ったらまずは点火プラグを疑うことが重要です。
点火プラグが故障するとどうなるのか?
症状を簡単に紹介します。
- エンジンが掛からない掛かってもアイドリングしない。
- アイドリングが安定しない。
- 高回転になると失火するです。
これらの症状は代表的な症状で、他にもプラグが原因によるエンジン不調はたくさんあります。
エンジンが調子悪いと思ったらまずはプラグを替えてみてください。
それでは、2ストエンジンのバイクにはどんなプラグを使えばいいのか?
プラグは街乗りであればノーマルプラグでいいと思います。
街乗りバイクの場合、自分でプラグ交換や管理ができるのであれば、イリジウムとか高級プラグは要らないかなと思います。
確かにイリジウムプラグを入れることで点火性能がよくなり、燃費が良くなるかもしれません。
しかし、燃費や点火性能でイリジウムプラグとノーマルプラグの価格差を埋めることはできないと思います。
自分で交換や管理ができるのであれば安いプラグをマメに交換した方が、バイクのコンディションを調子よく保つことができます。
逆にサーキット走るのであれば少しでも強い点火やオーバーレブをよくするためレーシングプラグを入れた方がいいです。
車であれば交換も手間と頻度を考えると、イリジウムプラグの効果はあると思います。
理由はイリジウムプラグの寿命は長くて、だいたい10万まで交換なしで使えるのでノーマルプラグを1、2万キロで交換するのであれば、イリジウムプラグを使って交換なしにした方がコスパはいいかなと思います。
2ストエンジンが止まる原因2 キャブセッティングが外れている
2ストエンジンが止まる原因の2つめはキャブレターです。
キャブレターが原因でエンジンが止まってしまう症状は2つあります。
キャブレターのセッティングが外れている場合
バイクを改造している場合、キャブセッティングをキッチリ出していないとエンジンが止まってしまうことがあります。
キャブセッティングが極端に濃かったり薄い場合はエンジンが掛かりませんし、メインジェットだけ合わせて、スロージェットを無視するとアイドリング中に混合気が薄くなってエンジンが止まってしまいます。
特にマフラーやエアクリーナー変えていてキャブのメインジェットしか買えていない場合、スローが薄くてアイドリング中に止まることが多いです。
スロージェットが手元にない時は、とりあえずエアスクリューを調整するだけでも、症状が緩和されることもあります。
もう一つがしばらくバイク乗っていなくて、久しぶりにエンジン掛けるとエンジンが止まってしまう症状です。
キャブのスロージェットにゴミが詰まっている
どういった時にキャブが詰まるのかというと、バイクを放置するとキャブレター内のガソリンが劣化してガム状の物質になります。
あの独特の酸っぱい匂いがするアレですね(笑)
劣化したガソリンがジェットに詰まりエンジンが掛からなくなったり、掛かってもすぐに止まってしまいます。
こういった症状が出た時は、キャブレターを分解して、キャブレターの穴という穴を徹底的に洗浄すると治ります。特に原付のスロージェットは穴の大きさが非常に小さいので、洗浄しにくいです。
洗浄できたら穴を覗いて、光が見えるかどうか確認します。
昔はギターの1番細い弦を通して詰まりを取り除いていました。
今はクリーニングワイヤーを購入しています。あんまり出番はないですがいざという時に使えるので工具箱に入っています。
ひとつ注意ですが、あまりゴシゴシと磨きすぎると穴の大きさが広がってしまってジェットのサイズが変わってしまうので注意が必要です。
キャブレターのつまりを防ぐにはしばらく乗らない時は、燃料タンクのコックをオフにして、キャブレターのガソリンを抜くことです。
キャブレターを分解しなくても、ガス欠するまでエンジンを掛けていてもいいですし、ドレンボルトを緩めてガソリンを抜いてもどちらでもいいです。
そして、キャブレターが詰まってエンジンが止まってしまう症状は週に1回とか定期的にバイクに乗っていれば起こりません。
しかし、タンクの中にゴミが入っていたり、タンクが錆びて錆がキャブレターに入ってしまうと起こります。燃料タンクの状態があまりよくない場合は、燃料フィルターを燃料ラインの間に取り付けましょう。
タンクの錆があまりにもひどい場合は、フィルターを付けてもすぐに詰まるので、花咲かGで洗浄しましょう。
長期保管されたバイクでエンジンが掛からなかったエピソードがもうひとつあります。
スクーターのノーマルマフラーにハチの巣が出来ていて、マフラーが詰まってエンジンが掛からなくなったことがあります。
泥バチっていうハチの種類で、土で出来た巣をマフラーの出口に作ってマフラーが詰まりました。
この時は、エンジンは掛かるけどすぐに止まってしまう症状で、キャブレターを何回掃除しても改善されませんでした。原因が分かるまで小一時間悩んだ記憶があります。
まさか、マフラーの出口がハチの巣で詰まっているとは思いもしませんでした。
2ストエンジンが止まる原因3 エンジン内部に抱きつき・焼き付きがある
最後の2ストエンジンが止まる原因の3つめはエンジン内部に異常がある場合、エンジンが掛かってもすぐに止まってしまう時があります。
エンジン内部の異常でエンジンが止まってしまうトラブルは、圧縮がなくなってエンジンを回し続けるパワーがなくなることが原因です。
エンジンに異物が混入しピストンとシリンダーが少しかじってアイドリングが続かないこともありました。パワーも出てないけど、買った時からこの状態だったのでこれが普通だと思っていましたが、そのあとにシリンダーは程度のいい中古、ピストンとリングを新品に交換するとびっくりするくらいパワーアップしたのを今でも覚えています。
改造車両の場合、シリンダーのポートを広げすぎるとピストンリングが引っ掛かってピストンリングにダメージが発生しても起こります。
この場合、エンジンが掛かるけどアイドリングもまともにできないしパワーも全然出ません。
エンジン内部に異常がある場合、エンジンの圧縮が下がっているのでエンジン部品を交換しない限り治りません。
チェックする場合は、コンプレッションゲージで数値を確認することができます。
簡易的な方法は、プラグを取り外してプラグホールを指で押さえて圧縮が高いかどうか判定できます。
圧縮が弱い場合は圧縮音が小さいですが、正常な圧縮音を比較しないと分からないので、エンジンが正常な時にやってみるもいいと思います。
一度やっておくと圧縮の目安が把握できると思います。
以上、エンジンが止まる原因について解説しました。
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